経鼻エアウェイ 使い方から効果を解説!

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いつも私たちの記事を読んで頂きありがとうございます。

今回は経鼻エアウェイについてご紹介していきます。

この記事を読むと経鼻エアウェイの

  • 形や大きさ
  • 効果
  • 使い方
  • 注意点

がわかります。

「経鼻エアウェイ」こちらはあまり聞いたことがない方も多いのではないでしょうか?

恥ずかしながら、理学療法士の私も最近まで知りませんでした…

しかし、調べてみると気管切開し挿管する前に検討される方法。

1日中つける必要が無い。

というメリットを持ちながら、呼吸を助けるモノであることが分かりました!

それでは経鼻エアウェイがどんなモノなのかみていきましょう!

目次

  • 空気の通り道を作ります!
    • 大きさや形は様々
  • メリット
  • 注意点と対策
    • 水や食事をとれない
    • 刺激症状が出る
    • 鼻の中に入り込んでしまう
  • まとめ

空気の通り道を作ります!

経鼻エアウェイは鼻から喉の辺り(画像の○で囲まれた場所)の空気の通り道を作るモノです。何かしらの原因でこの通り道が狭くなることがあります。そんな時に使うのが細長い筒状の経鼻エアウェイです。

これを使うと息苦しさが和らぎ、酸素を十分に吸うことが出来ます。効果として期待できるのは睡眠の質向上やイライラの軽減、胃食道逆流症の改善などです。

経鼻エアウェイが必要になる病気には以下のものがあります。

  • 鼻腔狭窄
  • アデノイド
  • 扁桃肥大
  • 舌根沈下による上咽頭狭窄
  • 舌根沈下による中咽頭狭窄

これらの疾患は画像で示した○の空気の通り道を狭くしてしまいます。すると、お子さんは息苦しい状態になってしまいます。そのような状態になると以下のような症状が起きることがあります。

  • イライラしている
  • 筋緊張が亢進する
  • 疲れやすい
  • 息切れしやすい
  • 寝つきが悪い
  • 寝ていても途中で起きてしまう
  • 食べ物などが逆流し、吐いてしまう

症状の原因が喉から上にあるとき、経鼻エアウェイで症状を軽く出来ます。息苦しさのために、はじめから気管切開をして挿管する必要はないのです。様々な方法をやったうえで気管切開を検討していきましょう。

大きさや形は様々

おおくの経鼻エアウェイの形は緩くカーブがかかっています。鼻から出る部分には鼻の中に入り込まない工夫がされています。

けれども、大きさや長さには多くの種類があります。

メーカによっても違いがあるので身体の大きさや経鼻エアウェイの機能をみて選んでいくといいですね。ではその一部を紹介していきます。

SMU

(引用:http://www.fujisys.co.jp/?p=490

コーケン エアウェイ カーブタイプ

(引用:

https://www.kokenmpc.co.jp/products/medical_plastics/tracheal_tube/nasal_airway_c/product_l.html

スミスメディカル エアウェイ

(引用:https://www.smiths-medical.com/ja-jp/products/airway-management/speciality-airway-products/airway–nasopharyngeal)

MPI エアウェイ

(引用:http://www.mpi-inc.co.jp/03/index.html

メリット

経鼻エアウェイで呼吸が出来るようになるメリットはこちらです。

  • イライラが落ち着く
  • 筋緊張が落ち着く
  • 疲れにくくなる
  • 息切れしにくくなる
  • 寝つきが良くなる
  • 途中で起きることが少なくなる
  • 吐かなくなる
  • 心身の発達が促される

呼吸が十分に行えないと息苦しさを感じますよね。そのような状態だとイライラしやすいなど精神的に不安定になることがあります。息苦しさから空気を吸い込もうと頑張って呼吸します。すると首や背中の緊張が高くなりやすくなります。また、胃の中のものが上がってしまうことがあります。

呼吸しづらいと酸素も十分に取り込むことも出来ません。身体を動かすガソリンが足りないような状態ですね。すると疲れや息切れがでやすくなってしまいます。

息苦しさは睡眠にも影響します。不快な状態で緊張が高いのでリラックスすることができません。リラックスできないとなかなか寝付けなくなってしまいます。寝ることが出来たとしても息苦しさで起きてしまうこともあります。

以上の症状が経鼻エアウェイで改善する可能性があります。

息苦しい。この事が様々な影響を及ぼします。これらの問題が減ってゆくと心も身体も安らぐことができます。そして、音・色・香り・味・手触りなどを感じ取りやすくなります。身体はより活動的になり、成長が促されることもあります。

注意点と対策

経鼻エアウェイを使うことで様々な効果が期待できます。しかし、いくつか注意点があります。その注意点と対応方法がこちらです。

  • 水や食事をとれない
    • 経鼻エアウェイを少し引き抜きましょう
  • 刺激症状(過敏、不機嫌、筋緊張亢進、不眠、咳、嘔吐)が出る
    • 先端を丸くする、挿入する長さを短くする、細いサイズにする
  • 鼻の中に入り込んでしまう
    • テープで止める
    • 鼻から出ている短冊を短くしすぎない
    • 吸引するときは押し込まないよう、経鼻エアウェイを押さえる

水や食事をとれない

経鼻エアウェイが入ったまま水や食べ物を飲み込もうとすると鼻から出てきてしまいます。私たちがいつも飲み込むときは鼻に水が上がることはありませんよね。

それは口蓋垂(のどちんこ)が図の○の部分のように鼻に続く道にフタをしてくれるからです。

しかし、経鼻エアウェイは口蓋垂が閉じるのを邪魔してしまいます。したがって、水や食事とるときには経鼻エアウェイを少し引き出しましょう。口蓋垂が動いてフタが閉まるようになると水などが鼻に上がることを防げます。

刺激症状が出る

呼吸がしやすくなって、落ち着くことを目的としていたはずが逆効果になることがあります。それは刺激症状が出たときです。

刺激症状というのは入れている経鼻エアウェイの先端が鼻や喉を刺激してしまっているときに現れます。症状のとしては以下のものなどがあります。

  • 過敏
  • 不機嫌
  • 筋緊張亢進
  • 不眠
  • 嘔吐

このような症状があるときは先端を少し削りましょう。先端が程よく丸くなることで、当たっている場所に強い刺激が入らなくなるので刺激症状の軽減が期待できます。

それでも改善しないときはチューブを少し浅く入れるようにしてみましょう。先端の位置が変わることで、当たる強さや角度が変わるので刺激症状の軽減が期待できます。

さらにそれでも改善しないときにはチューブを細いサイズに変更してみましょう。全体的に細くなることで鼻や喉を圧迫する圧が弱くなるので刺激症状の軽減が期待できます。

鼻の中に入り込んでしまう

    • テープで止める
    • 鼻から出ている短冊を短くしすぎない
    • 吸引するときは押し込まないよう、経鼻エアウェイを押さえる

経鼻エアウェイは注意しないと鼻の中に入り込んでしまうことがあります。防止するためには鼻から出た部分をテープで固定しましょう。

もし、テープでかぶれるなどの皮膚トラブルが起きる場合は安全ぴんを付けるなどしてテープを使わない対策をしましょう。

もしかするとテープなどが外れてしまう事も考えられます。そのような時にも対応できるよう鼻から出た短冊部分を短くしすぎないようにしましょう。3~4cm残すと安全と言われています。

吸引するとき、経鼻エアウェイの中を通して行う事があります。そのときは吸引チューブで経鼻エアウェイを押し込んでしまわないように注意しましょう。例えば鼻から出た短冊部分を持ちながら吸引をするようにしましょう。

まとめ

経鼻エアウェイとは以下のようなものでしたね。

  • 形   :カーブのある筒で、サイズが選べる
  • 目的  :鼻から喉の上まで通すことで、呼吸をしやすくする
  • 注意点 :サイズや入れる深さ、先端の刺激、鼻の中に入り込まない工夫をする

お子さんの症状に合わせて、正しい使い方をしていきましょう。

呼吸がしやすくなることで、心も身体も安らぎます。それが、のびのびと成長できるきっかけにもなるでしょう。

特に睡眠は疲労の回復と成長を促す大事な時間です。

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