いつも私たちの記事を読んで頂きありがとうございます。
ちかごろ、新型コロナウイルスの影響で
感染対策に注目が集まっていますね。
新型コロナウイルスには消毒用エタノールや
次亜塩素ナトリウムが効果的と言われていますが、
吹きつけるだけでいいのか?
拭き上げなければいけないのか?
濃度はどのくらいなのか?
効果的な除菌・消毒するためには
このようなことが重要になってくるのです。
そこで、本記事では新型コロナウイルスだけでなく
他の菌やウイルスを含めた対策方法をお伝えします。
基本的な感染対策!
私たちの身の回りには様々な菌やウイルスがいます。
特に新型コロナウイルスは0.05~0.5%の次亜塩素酸ナトリウムか
消毒用エタノールで拭くと感染防止ができると
厚生労働省がいっています。
しかし、このような方法は対策の1つにすぎません。
より万全な対策をするには他にも気を付けることがあります。
これが基本の3原則!
感染対策を行うとき、3つの原則があります。
感染症はこの3つの対策をすることで予防できます。
また、これらを逆の言葉に置き換えると
感染が広がる原因になります。
つまり、
- 持ち込む
- もらう
- 広げる
これらをやっていけないわけですね。
持ち込まない
まずは感染の原因となる菌やウイルスを
持ち込まないようにする必要があります。
例えば、
- 手洗い
- うがい
- 身の回りの物の消毒
などをすることです。
外から帰ってきたときなど、
手やスマホにはたくさんの
菌がついています。
それをしっかりとキレイに
することで対策ができますね。
もらわない
次に「もらわない」ことも重要です。
いくら手洗いや消毒を徹底していても
外出先で菌やウイルスをもらってしまっては
元も子もありません。
だから、人が多く行きかう場所などに
行く際はマスクをつけるなどして対策するのがいいですね。
広げない(増やさない)
最後に「広げない」です。
もし感染してしまったときには
家族をはじめ、周りの人に
うつさないようにする必要があります。
また、自宅に菌やウイルスを自宅に
持ち込んでしまったときは、
それらが活動しづらい、増えづらいような
環境にすることも重要です。
その方法としては
- 加湿
- 換気
などがあります。
また、もしうつってしまっても
すぐに治せるよう日頃から
食事・運動・睡眠質をよくして
免疫力を高めておくのも大事です!
次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)の効果
ハイターやミルトンなど塩素系の
消毒液もよく使われていると思います。
特に食器や調理器具などを
消毒する際には持って来いですね!
また、シリンジなどを消毒する方もいるかと思います。
では次亜塩素酸ナトリウムを含む
消毒液の特徴はどんなものがあるのでしょうか?
効果のある菌やウイルス
次亜塩素酸ナトリウムは多くの菌やウイルスを
低い濃度で無力化できるのが特徴です。
例えば
- 大腸菌
- 黄色ブドウ球菌
- MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
- サルモネラ
- 緑膿菌
- レンサ球菌
- カンジダ
などです。
これらの菌を200ppmの
次亜塩素酸ナトリウムに浸した結果。
なんとたった1分ですべての菌を
無力化することが出来ていたのです!
この200ppmという濃度は
ハイターを使用するときは
100倍にも薄めたときの濃度なんです!
そこまで薄めても1分で除菌できる
次亜塩素酸ナトリウムすごいですね!
残らないから安全!
次亜塩素酸ナトリウムのデメリットと言えるのが、
他の液体などが混ざると殺菌能力が落ちる点です。
また、光や温度上昇でも分解されてしまいます。
だから沢山作って使うのには向いていないんですね。
しかし!!!
この弱さがとても良いんです!
なぜなら、もしすすぎ残しがあったとしても
乾燥させたり、栄養剤が通ることで無害化されるんです。
次亜塩素酸ナトリウムは経管栄養剤と反応すると
食塩になるため体に害はありません。
したがって、食器だけでなくシリンジ等の
医療機器を自宅で使用されるかたも
安心して消毒が使用できるわけです!
アルコール消毒の効果
ちかごろはアルコール除菌・消毒グッズも
多いですね。
消毒といえばアルコール!
と思う方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
アルコールは殺菌効果が高く、
すぐに乾く性質をもつので
とても使いやすいですね。
では、そのアルコールには
どのような特徴があるでしょうか?
消毒用アルコールの種類
消毒用のアルコールには主に
3種類のものが使われています。
- イソプロパノール
- エタノール
- メタノール変性アルコール製剤
どれも殺菌する力を持っています。
そして、原液のときは菌を15秒で
殺菌することができます。
なので、アルコールをほんの少しだけ
手に付けて十分な殺菌効果はないんです!
正しくは15秒以上、手に刷り込んでいても
乾かないぐらいの量が必要になります。
商品によって適切な量は異なります。
一度、お手持ちのアルコール除菌グッズなどの
使用方法を確認してみて下さい。
想像と違って驚くかもしれませんよ。
手を洗ったあとに使用するのが効果的!
このアルコール消毒は手を洗った後に
使用すると除菌効果が高いです!
というのも、手洗いのプロである
看護師と医師に対して医学生は
きちんと手洗いができているのか比較した研究があります。
それによると、手洗いの場合の除菌率は
看護師・医師は90.5%
医学生は37.3%。
なんと50%以上もの差が出たんです!
これは医療現場で毎日、何度も手をキレイに
洗っている看護師・医師の洗い方が上手であるということです。
医学生も正しい洗い方を知っていると思いますが、
効果は発揮できなかったと捉えられるかもしれません。
しかし!
この研究はそれだけでは終わりません!
ではアルコールを使ったときはどおなのか!?
その殺菌効果の結果は
看護師・医師は96.4%
医学生は91.2%。
なんと50%あった差がたったの5%ほどになりました!
何ということでしょうか!!!
手洗いが苦手な医学生でも
手洗いのプロである看護師・医師と
ほぼ同じくらい手がきれいになったのです。
いま読んでいる方々の中にも
手洗いに苦手意識がある方がいるんじゃないでしょうか?
また、お子さんなどキチンとした手洗いをするのが
まだ難しい場合もあるんじゃないでしょうか?
そんな時は手洗いの後に
アルコール消毒を15秒しましょう。
そうすれば手洗いが苦手な方でもキレイな手です!
手洗い前のアルコールはNG
15秒でほとんどの菌を殺せるアルコールなら
手を洗う前にも使ってもいいんじゃないか?
と、私は思いましたがそれは大きな間違いでした…
たしかに手を洗う前でもアルコールには殺菌効果があります。
しかし、洗浄作用を持っていないことが大きな欠点なんです。
洗浄作用とは何なのか?
これは手についた汗、脂などの汚れを落とす力のことです。
アルコールにはこの洗浄作用がないため、
手洗い前に使っても汚れた汗や脂を塗り広げてしまうんですね。
だから、アルコールは手を洗った後に使いましょう!
置くだけ除菌の効果は…
二酸化塩素という成分が含まれた
据え置き型の空間除菌商品も多いですね。
しかし、これらの除菌効果の根拠は乏しいです。
国民生活センターが販売会社を対象にしたアンケートにて
“除菌効果を発揮する気中濃 度は 0.01~0.19 ppm と幅があったが、根拠となるデータはないと回答したところや無回答の ところもあった。”
(出典:平成 22 年 11 月 11 日 独立行政法人国民生活センター ,二酸化塩素による除菌をうたった商品 -部屋等で使う据置タイプについて-)
という結果になっています。
また、根拠はあるものの実験環境が
実際の使用環境と異なってしまうこともあります。
たとえば、ある商品は
「6畳の閉鎖空間に商品を置き、
180分である種の菌を除去できることを確認。」
とうたっているものがあります。
しかし、ほかの研究を見てみると
湿度によって除菌効果は大きく変わるとのこと。
また、除菌効果も湿度が本来持つ効果とさほど変わりがない。
と言われています。
したがって、研究時と全く同じ湿度・温度で
空気が動かない状況を180分作らないと
除菌効果はないと考える事ができますね。
けれども日常でそのような環境を
作ることはとても難しいですよね。
なので、二酸化塩素で空間除菌といわれる商品を
使用するよりも基本的な対策を
丁寧に行うほうが効果的といえます。