いつも私たちの記事を読んで頂きありがとうございます。
読者のみなさまの中には経管栄養をしているお子さんの事でこんな悩みがあるかたはいませんか?
「朝までグッスリ寝てくれない。」
「夜はなかなか寝付いてくれない。」
「いろいろな方法を試してるけど効果が感じられない。」
このような事でお困りの方にとってこの記事は参考になるでしょう。
よく光は生活リズムを整える働きがあると言いますが、実は食事にもその力があるんです。
この記事では食事で睡眠の質を良くする方法を紹介していきます。
しかし、ひとつ注意して頂きたい事があります。生活リズムを整えるのに食事だけではうまくいかない事があります。それは光、食事、運動が互いに影響しあっているからです。また、1人ひとりの健康状態によっても変わります。そこで食事以外の方法を考慮したり、担当の医療スタッフに相談するといいでしょう。
夜眠れない原因は食事にあった?
- なかなか寝付いてくれない
- 寝ている途中で起きてしまう
これらは原因が食事にある可能性があります。
他にも
- 朝、起きてくれない
- 日中に沢山寝てしまう
- ぼーっとしている事が多い
- なぜか不機嫌になることがある
このような状態も食事に関係がある可能性があります。
その理由は食事が体内時計を調整する大きな力をもっているからです。
体内時計を整える刺激といえば、朝日を浴びたりするといいう言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
実は食事には目に染みるような朝日と同じくらいに体内時計を整える力があります。
しかし、ここで1つ問題があります!それは体内時計の司令塔は脳の中にあることです。
重度心身障がい児の方は発達障害を抱えていることが多く、脳の成長に何らかの問題があります。つまり、重度心身障がい児が眠れないのは体内時計の司令塔が正しく動いてないせいじゃないのか?すると体内時計を調節しても生活リズムは整はないんじゃ。
いいえ、そんなことはありません。食事はダイレクトに身体のリズムを整えることが出来るんです。光や運動は一度、司令塔を経由してから全身に効果を出します。
しかし栄養は唯一、司令塔を経由しないで全身に効果をだすのです!
その働きを利用して生活を整えていきましょう。
朝食は体内時計のリセットボタン

食事で体内時計を整えるために一番重要になるのは朝食です!
人間の体内時計は26時間で動いています。もし、体内時計がそのまま動いてしまうと1日で2時間のずれが出てしまいます。すると朝起きられなくなり、夜は寝つきが悪くなるなどの問題が出てきます。
朝食をとると、そのずれをリセットする働きがあります。
その仕組みにはインスリンと自律神経が関わってきます。
インスリンはお米やパンなどに含まれている糖質をとると機能しはじめます。糖質をとると血液中の糖が増えます。糖があまりにも多いと血管や神経、内臓に悪影響なのでインスリンが血液中の糖を吸収するように全身に働きかけます。
そのとき、インスリンによって交感神経が働きはじめます。交感神経は身体が動いているときに働きます。逆に副交感神経は身体が休まるときに働く特徴があります。
この交感神経が働くと脳や神経は活発に動き出し、心臓も寝ているときより活発に血液を送り出します。その結果、シャキッと目が覚めるようになると言うわけです!
また、決まった時間に朝ごはんを食べることも重要です。
「腹時計」という言葉がありますが、これは本当にあるのです。食事を同じ時間帯にとっているとそのリズムを内臓や筋肉など身体が覚えてくれるのです。
これらの仕組みは日光を沢山浴びるようにしても効果がなかった方はぜひ覚えておいてください。実はこのメカニズムは光で目が覚めるメカニズムとは違うのです。なので、光で効果をあまり感じられなった方はぜひ試してみてください。
逆に夜遅くに食事をすると体内時計は遅くずれ込んでしまいます。
特に22時以降の食事は控えるようにしましょう。
ご飯と青魚は最高のコンビ

ご飯に含まれる糖質は体内時計をリセットさせます。
加えて、青魚に含まれるDHAやEPAはそのリセット効果を強くする働きがあります。
そこで胃ろうをしている方にオススメなのが、朝食にご飯と青魚をとることです。
ご飯と青魚をペースト状にして取るようにするのがおススメです。ご飯でシャキッと目が覚め、青魚がその効果を後押ししてくれます!身体はしっかりと目が覚めてくれることでしょう。
栄養剤にも糖質たっぷり、眠気がさめる!
しかし、胃ろうをしてないからこの方法はできない…そう思われた方もいると思いますが安心してください。
栄養剤にもたっぷりと糖質が入っているので眠気を覚ます効果があります。
だから経鼻経管栄養や経腸栄養を行っていて、ご飯や青魚をとるのが難しくても問題ありません。栄養剤には他にも無くてはならない成分が沢山入っているのでいいですね!
まとめ
栄養は睡眠に対して大きな影響力があります。
その理由は栄養が体内時計を調整するからです。
重度心身障がい児の方には脳の発達障害を抱えていることが多く、睡眠の司令塔に不調が起きやすいです。でも安心してください。
食事のリズムは司令塔からの指示がなくても全身に一定のリズムで働くためのシグナルを出します。その働きを上手に活用しましょう。
食事で体内時計を調整するためには2つ重要なことがありました。
- 食事のタイミング
- 栄養素
食事のタイミングは
- 朝食をとる
- 22時以降の食事は控える
栄養素の中でも体内時計に働きかけるのは
- 糖質
- 青魚の脂
糖質は栄養剤などにもしっかりと含まれています。だいたいご飯1杯分と同じくらいの量があります。糖質が含まれた食事を朝の決まった時間にとることは体内時計をリセットするには効果的です。
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