口から食べるのが難しい… 経管栄養の種類を紹介

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いつも私たちの記事を読んで頂きありがとうございます。

今回は経管栄養の種類についてご紹介していきます。

お子さんが食事のとき、むせる。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こしたことがある。

医師から経管栄養をすすめられたけどよくわからなくて不安。

このような事があり、不安を抱いている方はいませんか?

この記事では一般的な経管栄養の種類と特徴を解説しています。

1人ひとりに合った方法は合併症などにより異なるので医師などの専門スタッフとご相談ください。

目次

  • 経管栄養とは
  • 経鼻経管栄養
  • 胃ろう
  • 腸ろう

経管栄養とは

チューブやカテーテルを使って、口以外から栄養を摂ることを経管栄養といいます。

経管栄養をはじめると口からの食事がもうできなくなってしまうんじゃ…

そう思っている方はいませんか?

うまく使い分けることで管を通して十分な栄養をとりながら、安全に口からの食事を楽しむこともできます。

誤嚥をしやすいものは経管栄養でとり、誤嚥しにくいものは口から食べる。このような使い分けをします。

では経管栄養にはどのような方法があるのでしょうか?

大まかに分けると2つあります。

1.経管栄養

2.経静脈栄養

1.の経管栄養にはさらに3種類の方法があります

  • 経鼻経管栄養:鼻からチューブを胃に入れる
  • 胃ろう:胃からお腹に穴をあけ、カテーテルを入れる
  • 腸ろう:腸からお腹に穴をあけ、カテーテルを入れる

この3種類の方法に関しては後ほど詳しく説明していきます。

2.の経静脈栄養は点滴で静脈に直接栄養を流す方法です。

メリットは胃や腸に問題があっても栄養を取ることができる点です。その反面、感染の危険が高いため経管栄養が優先されることが多いです。

どちらも善し悪しがあるので、状態に合わせて選ぶことが望ましいでしょう。

経鼻経管栄養

これは鼻から胃までチューブを通して栄養を取る方法です。

手術を必要としないのが特徴です。自宅でのケアも他の経管栄養より比較的、行いやすいです。身体にカテーテルを通す穴を開けないので処置が少ないです。

この方法は飲み込みに問題があるときに選ばれます。飲み込んだモノが喉を通るときに誤って気管に入ることがあります。そのような危険があるときに栄養が鼻から胃まで管を通って届くので安心です。

デメリットは鼻から喉にかけて違和感が残ることです。喉にチューブがあるので飲み込みずらさにつながることもあります。また、違和感や不快感のせいで自分で抜いてしまうこともあるので注意が必要です。

チューブを挿入するときに食道ではなく、気管に入らないような注意や確認をすることも必要です。

胃ろう

胃ろうはPEG(ペグ)とも言います。この方法も聞いたことや周りに使っている方がいるのではないでしょうか。

この方法は胃からお腹に穴を開けます。そこにカテーテルをつけて胃から直接を栄養をとる方法です。そのカテーテルは4種類ほどあり、一人ひとりの状態に合わせて選ぶことが出来ます。

手術が必要になりますが、経鼻経管栄養とは違ったメリットは顔がスッキリし、喉に違和感が残らないことです。

半固形の食事を胃ろうから取ることができます。使うカテーテルが経鼻経管栄養よりも太い物を使うので詰まる心配が少なくなります。食べ物をペースト状にすると家族で同じモノを食べられますし、下痢の心配も少なくなります。

栄養剤は最低限の栄養が凝縮されているますが、投与する速度や濃さが原因で下痢をすることがあります。その反面、半固形の食事は詰まらないように注意すれば、下痢の心配を減らしながら栄養剤では補えない栄養をとることができます。

腸ろう

この方法は胃ろうと似ています。カテーテルの種類は4種類ほどあります。

腸からお腹に穴をあけ、そこにつけたカテーテルから栄養をとる方法です。

上の2つと違うメリットは胃に問題があてっても栄養をとることが出来ることです。また、胃ろうよりも食べ物が逆流することが少ないです。食べ物の逆流があると胸焼けのような不快感がでます。食べ物がノドまで逆流すると誤嚥の危険も出てきます。なので、食べ物の逆流を防げることは大きなメリットと言えます。

デメリットは腸に直接、栄養が入ってくるので下痢をしやすいです。カテーテルが胃ろうで使う物より細いので栄養剤だけしかとることが出来ません。また、薬や栄養剤が詰まらないように注意する必要があります。

まとめ

経管栄養は口から食べるのを諦めることではありませんでしたね。

目的は

  • 栄養の摂取
  • 誤嚥を防ぐ
  • 食べることを楽しむ
  • 食卓を囲むことのかかわり

誤嚥するからと言って、全ての食べ物・飲み物が口からとれないわけではありません。

経口摂取と経管栄養のバランスを嚥下障害の重症度に合わせることで安全に食事を楽しめます。

経管栄養の種類を3つ紹介しました。

1.経鼻経管栄養

仕組み

  • 鼻から胃に管を通す

メリット

  • 手術が必要ない

デメリット

  • 挿入時に不快感・苦痛を伴う
  • 自分で抜いてしまう
  • 気管に入ってしまう事がある

2.胃ろう

仕組み

  • お腹から胃に穴をあけてカテーテルをつける
  • カテーテルには様々なタイプがある

メリット

  • 胃や腸の機能をいかせる
  • カテーテルが服で隠れる

デメリット

  • 穴を開ける手術が必要
  • こまめに消毒をする
  • 定期的にカテーテルを交換する

3.腸ろう

仕組み

  • お腹から腸に穴をあけてカテーテルをつける

メリット

  • 胃が機能していなくてもできる
  • 腸の機能をいかせる
  • 逆流の可能性が胃ろうより少ない

デメリット(胃ろうのデメリットに加えて)

  • 下痢をしやすい
  • カテーテルが細くて詰まりやすい

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